長澤知之「捨て猫とカラス」
ここのところ更新してなかったけど、SILENTSIRENレビューの続き。
★6.捨て猫とカラス
これはじわじわとハマった。
とても古い曲らしく、長澤くんは「これは今歌わないと、この先多分歌いそうにないなと思った。」と語っている。
でも私、この歌を初めて聴いたとき、入りで昔の歌だってわかったよ。
長澤くんの歌を聴いてると、「あ、これはきっと最近作ったのだ」とか「これはたぶん昔の」って思うことあるんだ。感覚的なものだから説明できないけどね。
今だってじゅうぶん若いんだけれど、「とても古い」と言っているということは、10代に作った歌なのかな?
この言葉のセンスは素晴らしいなぁ。もちろん、メロディーだって好きだよ。
長澤くんって、今だけがすごいんじゃなくて、昔からすごいんだなぁっていうところがすごい。
ここからは、歌の中身について触れるね。
僕はカラスで、捨て猫が君。
この歌に出てくる僕と君が出会うシーンを想像する。
こういう出会い方、いいな。ひとりとひとりがふたりになっちゃう話。
似たもの同士だから、解り合えること、共有できるものが多い。
「信じてるとか言わなくていい」
この歌のふたりみたいに、黙ってても解るってくらいの相手がいたらな~
【同じ瞳をしていてくれるから 尋ねなくても君が解るよ】 のところのコーラスも綺麗で好き。
だけど、この歌はずっとハッピーを歌っているわけではなくて。
後半に行くにつれて、近づいてくる闇の気配がする。
僕らを奪いに来るのかい 僕らを隠すつもりかい
こんなの認められないかい 捨て猫とカラスの愛じゃ
暗闇の中にひとりでいた僕が、自分にとっての光と呼べる君に出会い、ふたりになったけれど、またそこに引っ張られそうな予感と不安を歌ってる。
抗えないものへの不安が募るから、この歌は心がざわつく。
このふたりはその後どうなったんだろう?
ふたりでいてくれたらいいな。