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長澤知之「ねぇ、アリス」

今日は長澤くんのお誕生日なので、久々に長澤レビューをやってみます。

★長澤知之「ねぇ、アリス」

EXISTAR

EXISTAR

  • アーティスト: 長澤知之
  • 発売日: 2009/03/11

私にとって『EXISTAR』というミニアルバムは、おかえり感の強いものだった。初めて聴いた日、長澤くんが帰ってきてくれた嬉しさと、これまでとは違う開けた世界に「おぉ、これはすごい!」と興奮した。1曲目の「EXISTAR」の出だしから、ラストの「ねぇ、アリス」で残る余韻まで。そのときの感動といったらない。星を見上げてはじまり(EXISTAR)、また星を見上げて終わる(ねぇ、アリス)ところがいいよね。

「ねぇ、アリス」、大好きなんだ。
長澤くんの歌の再生回数リストを作ったら上位に入るんじゃないかってくらいよく聴いてる。
暗闇の中、目を閉じてイヤホンで聴くとすごく響いてくれるから、夜に聴いてほしい。

明るいところよりも暗いところからの方が、とても綺麗に輝く光。
この、暗闇から見る光の構図(視点)で描かれる彼の歌はとても素敵だ。

何が好きかって、そりゃ全部なんだけど、一番は長澤くんの歌声。歌い方が優しい。
こんな声で歌えるんだって意外性もあるし安心する。
音も優しくて綺麗。だけどそこには儚さも漂う。
何より聴いた後の余韻がたまらないんだよね。とても良い余韻を残してくれる。

なんかさ、聴いてると許されたような気がして。救われるというか、「あぁ、大丈夫なんだ」って思えるんだ。
音楽から伝わるものって、言葉よりも心に響く。「大丈夫だよ」という言葉よりも、曲から漂う雰囲気からそう感じられる方がずっと安心できるし、信じられる。だって誰かに「大丈夫!」って言われても、逆に「何が大丈夫だ!わかりもせんで!」って思っちゃうんだもん。欲しい言葉ではあるけど、直接的すぎると素直に受け止められない。ひねくれてんのかな。

『不思議の国のアリス』を思う。何故か足を踏み入れてしまった場所から、現実世界への出口を探すアリスのように、「ここから抜け出したい」と願い、自分の帰る場所を探してる人の歌。

この歌に限らず、長澤くんの音楽を通して感じるのは、彼自身が何かを探してるんだなってこと。それは言葉にするとアレだけど、絶対的な光なんじゃないかな。ただ眩しく輝いているものではなくて、変わらずそこにあって、自分から決して離れないもの。
でもなんか、それを手にしたら長澤くんは音楽やめちゃうのかな・・・って恐怖が私のどこかにあって。だからなのか余計に「今」を大切にしたくなるんだ。 

「ねぇ、アリス」を聴くと、長澤くんが星を見上げてる姿が浮かぶ。
その先に何かを探してるような、ね。

その瞳にこそ その瞳にこそ 光は在る 確かに見える
君の持つ雲が 過去に見た風が
たとえ虚ろになったって