ココロノイロ

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【Keyword】 黄金

キーワード(第4回)
立て続けに長澤くんとBUMPのレビューをアップしたのは、これをやりたかったから(笑)一部の方にはお見通し(?)、今回のキーワードは「黄金」です。
今回の具体例はこの2曲。
長澤知之「黄金の在処」
BUMP OF CHICKEN「firefly」

つまりは、【黄金の在処】【黄金の覚悟】 の対比。黄金の〇〇…と言うと、黄金のタレが真っ先に浮かんで、自らぶち壊しの方向に進んじゃうんだけど(笑)、(気を取り直して)、かかる単語によって印象も意味も変わるというのはもちろんあるよね。でも、どういうときにこの言葉を使っているのかに着目すると、両者が際立って見えて興味深いのです。

まず、それぞれの曲中での意味。
★N:【黄金の在処】 … 光の所在、特別な場所 (=宝物)
★F:【黄金の覚悟】 … 絶望や苦悩の中で決断したこと (=傷)

両者とも「価値のあるものとして輝く」という共通認識のもとで「黄金」が使われている。けれども、その中身というか質感は、違うように感じる。曲を聴いていてふと、長澤くんは「純度」、藤くんは「重さ」だなぁって思ったときがあって。曲中での使われ方からそれぞれの黄金のイメージを膨らますとこうなる。
★N: キラキラ(美しい)、傷なし、純粋
★F: ズッシリ(重い)、傷あり、複雑

それから、「自分の中に存在する」という意味でも共通していると思うんだけれど、中身は「宝物」と「傷」で…!!!(めちゃくちゃ面白い)その存在も、感覚で捉える感の強いNに対し、思考を経て辿り着くFという感じ。大きく言えば、「生」というもののどの面を切り取るかというところかなぁ。Nは肯定的な面を、Fはその苦しみや痛みを。
常に比べながら聴いているわけじゃないよ。一方を聴いてる時に、もう一方のことが思い浮かんで、ハッとなるときがあって。そこから私の中で面白い広がりを見せる、という両者です。完全に個人的な楽しみ方なので、引かれてしまうのだろうけど、ごく一部には楽しんでもらえてるようなので、今後も地味に続けていきたいと思います。