ココロノイロ

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長澤知之@月見ル君想フ(2016/07/16)

久しぶりの長澤くん単独ライブ。いつぶりだっけ?という友達との会話に答えが出てこなかったほどの。今回は特に記憶力が残念なことになっていて、細かなところまで覚えていません。セトリすらままならない感じ。私自身の感覚を記録するものでしかないから、ライブレポと言ってはいけないのかも。
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Nagasawa Tomoyuki Acoustic Live 2016
【日時】 2016年7月16日(土)
【会場】 月見ル君想フ
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これまでで一番の近さで、長澤くんの歌う姿を見た。大好きなアーティストなのに、私は近くで見れなくてもいいと遠慮してしまう変なところがある。彼の緊張感が飛んでくるのか、開演前は何故だか私も駄目になることが多いから。でも今回は友達に励まされ、あと個人的な対策というか実験的な試みをしてみたことで難を乗り切れた。過敏になってしまう感覚を一段階鈍らせるため、視力を落として臨んだ。(つまりは眼鏡で)ライブや映画を観るとき、コンタクトで見ると光がキツくてもたないときがあって。でも眼鏡だとぼんやりした感じで楽になれて、だからなんか最前列でも大丈夫だった、笑。
今、目の前で歌ってくれている。そのことの尊さを、感じていた。ギターを弾く手にずっと見入ってしまって。途中まで譜面で顔が見えなかったっていうのもあるけれど。なんだこの美しい手は!と思った。彼の音楽に触れるとき、この目で見ていたいのは歌っているその姿だけ。それ以外に見たいものなんてない。そう思った。音楽は時間芸術だけど、長澤知之という人間そのものが芸術だと感じたな。尊い。そして遠い。近くで見るとよりわかる。触れられないし触れてはいけない。でもずっと見ていたくなる。そういう存在。この日はお酒を飲まずに歌ってくれた。素面で歌う姿を見るのは久しぶりで、ああ、この声だ。この声が好きなんだと思った。それは今の私にとって、とても嬉しいことだった。

もう弾き語りでは聴けないのかな~と思っていた「マンドラゴラの花」と「回送」を聴けたのは予想外のこと。なぜだか今はもう歌えない曲なのかもなと思っていたから。でも、全然そんなことはなかった。やっぱすごい。長澤くんごめんと思った。「回送」の途中で弦が切れたのにも久しぶりにグッときたな。そして、ラストの「ねぇ、アリス」を歌う前のMCがとてもよかった。直接書くことは控えるけれど、「そういう人たち」へ向けて歌うと長澤くんが言ったとこにジーンときてしまった。聴いているとき、この曲に出会った当時の感覚が少し蘇ってきて。私もそういう側にいたのかもという時期があって、そこから浮上しようとしてたときに寄り添ってくれていた一番の曲が「ねぇ、アリス」だったから、感慨深いものがあった。
でも、彼の歌う曲ひとつひとつに、一番近い距離で感じていられたあの頃の自分とは、もう違うのだと思った。少しかなしくなったけど、大丈夫。今でも彼の歌が好きだと思える。それを再確認できてよかった。長澤くんも大人になったなと感じたところもあったりして。意外と大きく見えたな。この日のMCは結構しゃべっていた気がする。さっきのアリスもそうだけど、話の内容に、彼の人に対する優しさが表れていた。彼は彼で不調を抱えながらも、ステージに立ち、その歌をまた私たちに聴かせてくれた。ほんと、ライブする気になってくれてありがとうって思った。ふたつの新曲披露は、またソロでもやってくれるんだなと思えて嬉しくもあった。

曲がつくれて、歌詞も書けて、ギター1本とその声で魅せられるって最強だ。できるだけ、その歌をつくりだしたときに近いかたちで聴きたい。他の楽器や他人によって色付けされる前のもの。それが一番、私の胸を打つから。まんまるの月を背にアコギ1本で歌う長澤くんは絵になるなぁと思いつつ、音楽の天才、長澤知之の、その光源について思う夜だった。余韻を纏いながら、言葉にならないものでいっぱいになった。この感覚が誰とも共有できなかったとしても、大切に持っていよう。そしてまた自分の言葉で語れたらと思う。

※ほとんど記憶にないので番号ふれないセトリ(誰か助けて~)
【SET LIST】
1.けやき並木道
2.Goobye Hello
3.どうせ陽炎
狼青年
24時のランドリー
アーティスト(新曲)
黄金の在処
バニラ
マンドラゴラの花
あのウミネコ
スリーフィンガー
いつものところで待ってるわ
あんまり素敵じゃない世界
無題(新曲)
風鈴の音色
回送
ねぇ、アリス

En1.Blackbird(The Beatles)
En2.カスミソウ